「犠牲なき献身こそ真の奉仕」

2021年5月13日

ナイチンゲールは、「無料奉仕」的な赤十字活動には批判的でした。
 
看護師は天使なんかじゃない。少なくとも、ナイチンゲールはそう言って、近代看護が始まったのです。かつて卑しめられていた看護職の時代に、私たちは舞い戻ることを求めていませんか。勘違いしていませんか。
 
ワクチンを早く打たないといけないので動員することにしか目がいかない行政。そしてそれは、人々のそのような期待と願望に基づいているというあたりまえのことを忘れて、行政批判ばかり繰り返す群衆。あなたもその一人になっていませんか。
 
医師も看護師も、保健所なり予約や会場その他のために疲弊する公務員も、残業代が出ない中で普段から限界を超えて働いていながらなお消毒や配慮に明け暮れる学校の教諭たちも、同じ人間なのです。「確保」すべき道具などではありません。
 
「早くワクチンを打て。もたもたするな」
 
この声の故に、医療従事者はさらに負担が増えるように、促されることになります。
 
論評するマスコミ、政府や行政をひたすら批判する民衆。その声が私には、「十字架につけろ」と叫ぶ人々の声と重なって聞こえて仕方がありません。



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