2020年3月23日

聖書は、時に、壁のようにのっぺらぼうで、分厚くて、冷たいかもしれません。でも、無表情なその壁に少し近づいて、探してみると、いつかそこに窓があることに気がつきます。
 
どうしようかな。何か気になるんだけど。
 
窓に手をかけて、開けてみよう――そこから、風が入ってきました。
 
頬にその風が当たると、あら不思議。辛かった気持ち、ふさいでいた心が、なんだか軽く自由になったような気がします。自分をとりまいていた、あの嫌な思いも、苦しい怒りも、不快な臭いも、さわやかに吹き去らせてくれます。そして、光が射し込んで、心の傷を温めてくれました。
 
壁のように思っていた聖書は、私の心の壁に、風穴を開けてくれました。外には、もう、春の風が吹いています。



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