麦秋

2018年6月8日

梅雨に入り、もはや麦秋とは呼びづらくなってきたかもしれませんが、福岡県は日本第二位の麦の産地。郊外に出れば麦畑が拡がる景色に出会うこともできます。
 
小中学生への季語の問題としておなじみのこの「麦秋(ばくしゅう)」または「麦の秋」。この「秋」という漢字は元々穀物の収穫を表す漢字です。稲穂が垂れ、燃えているような色の風景が目の前に拡がることを意味するのですが、それからそういう時季をこの「秋」という漢字で表現するようになったようです。英語で、枯葉が落ちる(fall)ことからこれが秋の季節を指すようになったのといくらか似ているような気がします。
 
それで「麦の秋」とは、麦の収穫の時季のこと。すなわち梅雨の前の初夏を指します。尤も、麦の最大の産地である北海道には梅雨がありませんから、小麦の収穫は7月から8月ごろであるようです。福岡では今が収穫期で、近年博多ラーメンのために開発された麦に「ラー麦」という名をつけて売り出しています。地元では結構たくさん出回っているのですが、他地域ではどうなのでしょう。
 
昨年九州北部豪雨に見舞われた朝倉地域にも麦畑があります。福岡の麺業者マルタイが、朝倉復興支援として、ラー麦皿うどんを全国に発売したというニュースがありました。お見かけしたら、手にとってくださると幸いです。



沈黙の声にもどります       トップページにもどります