信仰に基づくパイオニア
2018年5月11日
毎年触れていることで恐縮ですが、5月は8日が国際赤十字デー、12日が看護の日と、二人の同時代の、しかしタイプの違った偉人の誕生日を記念して、医療や助け合いを深く思う機会が刻まれています。アンリ・デュナンは、敵味方なく救うという人道的視点を実現することができるということを教えてくれました。フローレンス・ナイチンゲールは、何も天使ではなく、実務に長けた人であり、実際の看護活動期間は2,3年ほどでしかなく、医療組織改革のためおもに政治的に活躍しました。不衛生が当たり前の病院を清潔なものに変え、犠牲を伴わない献身を強く主張して、継続的な医療体制を築きました。
ここで取り上げなくても、二人の事業については周知のことも多いでしょうし、ほかにも多く触れている投稿があるでしょうから、今回は、こうしたキリスト教精神により始められたほかのことをちらっと考えることにします。
クリスチャンがことさらに宣伝するのも品がないかもしれませんが、信仰に基づくパイオニアということを考えてみたいのです。
大学をつくった人、洋菓子をもたらした人、クリーニングを始めた人、生協活動の始め、運送業の始め、特撮映画など、(江戸時代からある業種もあるが近代的な組織としての)創始者が数多く見つかります。孤児を預かり育てるというようなことも幾人も、信仰からなしている点を忘れることができません。
もちろん、創始者のように扱えなくても、総理大臣や企業のリーダーも数多く、歌手や俳優、作家やスポーツ選手などでも、たくさんの先人がいます。皇室関係のクリスチャンも少なからずいて、いまの天皇が戦後、豊かなキリスト教教育を受けていることはよく知られています。その天皇制を、太平洋戦争後に日本のために維持するはたらきはクリスチャンによってこそなされたということは、右派の方々にもっと知られていてほしいことだとも思います。
あまり言うと、いま話題の政治家などへも、どうなんだというふうに言われそうですから、この程度にしておきますが、事は有名人だからどうだということではなく、自分自身がここから何かを始める勇気をもつことができたらよいな、という点にあります。偉大なことでなくてもよいから、ひとを生かすような何かを、ほんの少しでも……。