たかぱん

 赤ちゃんが生まれた喜び

びっくり聖書解釈

 クリスマス物語に登場する博士(マギ)。マジックという言葉の元になったというくらいですから、この博士というのが怪しい。新共同訳聖書では、「占星術の学者たち」とはっきり訳しています。
 星占いというのは、雑誌でもサイトでも、人気が落ちることがない項目。そのわりには、それを信じて堅く誓いを守る……などという人には、出会ったことがありません。でも、科学とか物の原理とかが説明されていなかった時代には、この占星術の学者というのは、実に威厳があり、信頼されていたのですね。
 イスラエルの神さまは、神によらない占いというのを禁じていましたけれど、旧約聖書には、占いと紙一重という場面がいくつも見つかります。人間って、こういうのに弱いね。
 クリスチャンも危ない。パッと聖書を開いたところで目についた聖書の言葉を今日のお守りのようにする、などという使われ方がされることが、あるし、そうしたいような気持ちになることも、ある……。
 イエスさまの誕生には、このような学者たち、いかにも難しいことを考えてばかりいるような賢いエリートのおじさんたちが関わるばかりではありません。このおじさん、あるいはおじいさんたちは、理性をかなぐり捨てたふうにまでさせて、喜び踊ったらしいです。イエスさまは、どんな人でも、子どものように幸せにさせる力が、最初からあったのですね。
 ユダヤの星として生まれたイエスさまのための「しるし」は、まさに星でした。その星を見て「喜びにあふれた」というのは、踊り狂うほどのうれしさのことだそうです。それは、最近生まれたある赤ちゃんを人々が祝ったという比ではなかったようです。



彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。
(マタイによる福音書2:9-10/新共同訳-日本聖書協会)

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