たかぱん

  カインの末裔

びっくり聖書解釈

『カインの末裔』という有島武郎の小説があります。
 人類史上最初の殺人を犯したカインから人類が分かれていったとすることで、人間に元来しみついている罪業というものを見つめようとすることが、時折あります。
 ですが、それだけで人間のすべてを量るのももったいない気がします。
 その後人類は、義人ノアとその家族を残して、洪水で死に絶えています。つまり、すべての人類は、ノアの末裔であるともいえるわけです。
 ノアは、必ずしも聖人君子ではありませんでした。洪水後、ぶどう酒に酔っぱらい裸で寝転がっていた、などとも記されています。その上、裸を見たハムの家系を呪うなどしています。このハムの息子のカナンが呪われているので、カナンの末裔なのでしょうか、とも思いたくなるほどです。
 とにかく、かなり人間くさい部分ももちながら、神を信頼したノアが、神の目によしとせられています。それは、ダビデ王とも類似しています。
 私たちは、そうしたノアの子孫なのです。  



ノアの子孫である諸氏族を、民族ごとの系図にまとめると以上のようになる。地上の諸民族は洪水の後、彼らから分かれ出た。
(創世記10:32/新共同訳-日本聖書協会)

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