たかぱん

  怖い思いこみ

びっくり聖書解釈

 聖書は、人間心理のあらゆる面をえぐり出しています。よくあるのです。自分を信じて、自分が思うとおりにやればよい、と。そして、これだけ頑張っているのだから、神さまも自分を祝福してくれるに違いない、などと自分で自分を励ますのです。
 そう思い込むと、怖いものがあります。もう何ものも、その方向を改めることはできなくなるからです。自分を自分を是としてしまうと、滅びるまで、気づかずに転げ落ちてしまうのです。しかもそれがけっこう調子よく進んでいたりするものだから、ますます軌道修正することなど考えなくなります。
 自信をもつことそのものが悪いというよりも、自分を信じる主体もまた自分であることを考えると、やがて自分がすべてを決定・判断する神の立場になってしまうことが、問題なのです。
 申命記の29章は、そこかしこに、どきりとする言葉が隠れています。私は、この章を肝に銘じて行きたいと願います。それは、自分がまた、このような言葉を吐き出して歩んでいるのではないか、といつも心を見張っていなければならないと思うということです。



もし、この呪いの誓いの言葉を聞いても、祝福されていると思い込み、「わたしは自分のかたくなな思いに従って歩んでも、大丈夫だ」と言うならば、潤っている者も渇いている者と共に滅びる。
(申命記29:18/新共同訳-日本聖書協会)

Takapan
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