◆全員皆勤おめでとう…… 2006年3月2日の西日本新聞によると、《筑紫野市の県立筑紫高校三年三組の三十八人が一日、一年間欠席なしの「学級皆勤」を達成した》のだという。 時々新聞報道される、微笑ましいニュースである。 高校生も頑張っている、と世間の人は目を細めることになるのだろうか。 私は、どうもそんな気分になれない。 こういう記事には、必ずある説明が入る。今回は「体調を崩しかけた生徒も出たが、みんなで支え合って乗り切り」とあった。 骨折しても試合に出場した広島カープの衣笠選手は、自分の意志でそうしたのだろう。自分で休めばただそれだけのことだった。 だが、こうしたクラスにいたら、休めないではないか。 努力した生徒に文句を言うつもりは何もないが、こうして周りのために自分を無にせよという圧力が、美談となることについて、私はどうにも気分がよくないのである。 |