◆ローラーシューズ

 なんとかならないだろうか、といつもそれを見て思う。ローラーシューズ(ローラースニーカー)。
 最初の輸入は2001年あたりらしいが、2003年あたりからポピュラーになってきたようだ。見た感じでは、小学生の女の子に大人気である。一見ただの運動靴なのであるが、靴の裏の踵の部分にローラーが仕込んであり、スーッとローラースケートのように滑ることができるものである。
 いつからどのように始まったか、私は知らない。マスコミでもあまり取り上げられないようだが、今、公共の建物で、これについての注意書きが盛んに張り出されている。時にアナウンスもある。館内でローラーシューズを使わないでください、と。
 理由は簡単、危ないからだ。ぱっと見には歩いているような素振りをしながら、歩くより遥かに速いスピードでスーッと滑ってくる。実際、現場に出くわしてみると分かる。明らかに、危険だ。
 親の見えないところでそうやって楽しんでいるのかと思うと、私の経験ではそうとは限らない。休日に親と一緒に来た催しの館や、スーパーその他ショッピングモールの中で、子どもたちがスイスイローラーしているし、それを見て親が咎める様子を見たのは、ほんの一、二度に過ぎない。もう毎日その姿を見ている親にしてみれば、今さら何を注意する必要もないと思うのか、それとも、最初からそれが危険だなどという認識がないのか、それは私には分からない。
 だが、たぶん一万円くらいを出して、その親が買ってやっているには違いない。安売りでもその何割かを引く程度だ。子どもがひょいひょいと自分で買える代物ではない。
 私も親だから、親としての甘さを知っている。子どもにせがまれればそういうものでも買ってやる気持ちは分かる。だが、事は安全、とくに他の人の安全に関わるものだ。子どもがねだるからと言って免許取り立ての若造にスピード第一のスポーツカーを買ってやる金持ちの親のことを、大抵の人は快く思わないだろう。それなのに、それと同じようなことが今現実に多数発生しているように見える。
 いや、何も誰それを批判しようなどというつもりで綴っているのではない。とにかく、危ないのだ。なんとかならないだろうか、といつも思っている。
 
 なお、「ローラーシューズ」「危険」で検索をかけると、日本語のページが約 6,540 件と出てきた。ほぼ想定した内容のものがほとんどのように見受けられた。
 警察によると、ローラースケートに準じ、道路交通法に適用され、5万円以下の罰金が発生したり、他人に怪我をさせた場合は過失傷害など刑法の罪に問われたりするという。
 保護者はとくにご注意願いたい。
つぶやきの カ・ケ・ラ


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