◆ガードレールとお役所

 ガードレールに怪しい突起物。
 ミステリーだが、それよりも、それがこれまで何故放置されていたか、社会的に危険視されていなかったか、というほうが、私にはもっとミステリーである。
 推測する。無責任な推測なので、目くじらを立てないで戴きたいと願う。
 これまでにも当然、誰かがそれの危険性を指摘した。役所へ知らせる。だが、役所としても、そのような報告の前例がない。よく分かりませんねえ、なんとかしときます。そう生返事だけして、結局あちこちの部署に責任を回しつつ、誰も何もしないで終わってしまう。そんな苦情があったことも忘れ去られてしまう……。
 こんなことを言うのも、私に似た経験があるからだ。通学路の歩道に堂々と駐車車両が並んでいる日常があった。敢えて言うが、JAである。役所へ私はネットからの相談窓口を利用して、子どもたちが車道を歩かなければならない危険性を指摘した。
 どうやら、交通安全協会が動いたらしい。JAも一旦了承したようであった。だが、半月もすると、また元の木阿弥である。私はまた歩道に同じように車が並んでいますよ、と役所に告げた。すると、今度は役所が怒ってメールを寄越した。我々はちゃんと指導したのだ、それで納得できないなら警察へ言え、と。
 ガードレールに対する、善良な苦情が、これまでになかったはずはない。事実、怪我人はこの5月が初めてではないことは、報道からも明らかである。ただ、皆が大騒ぎし始めたものだから、慌てて問題として取り上げるに至ったのではないか。
 問題意識をもたない、ということに問題があるとは言えないだろうか。
つぶやきの カ・ケ・ラ


つぶやきのカ・ケ・ラにもどります

たかぱんワイドのトップページにもどります