リカバリー
2002年6月11日


 6月上旬のその日、まずいという思いが胸を占めていました。あるフリーソフトを使って、不要ファイルを削除しようとしていたのですが、やはり思い直して、またゴミ箱から元に戻したのです。しかし、ディスクスキャンをしたとき、どうしてもスキャンを終えることができず、何度も途中で元に戻ってしまうので、いやな予感がしていました。
 そして再起動したとき……起動しなくなりました。
 ご存知のように、Windowsには、セーフモードというものがあります。DOS起動の画面自体、あまりお目にかかりたくないものですが、セーフモードしか受け付けない状況を前にすると、喉に酸っぱいものが走ります。
 で、セーフモードでの起動に、失敗しました。文字化けしたメッセージで、何かあるファイルが壊れていると記されていると想像する警告文が現れました。何度やっても同じでした。
 たぶん、機械、つまりハードの部分は、何の支障もないはずです。起動ファイルが壊れているのです。
 いろいろ救済方法を試みましたが、すべて同じでした。

 ついに、リカバリーCDを登場させました。

 実は以前、起動しなくなったことが一度ありました。そのときは、DOSモード自体が立ち上がらず、購入して一ヵ月後ということもあり、すぐに修理に出しました。すると、検査工場で、ちゃんと起動したというのです。理由は何も分かりませんが、とにかく動いたということで、そのまま戻ってきました。
 この事態のときにも、リカバリーを覚悟したことがあったので、リカバリーには一応の知識はもっていました。
 購入時のプリインストール状態と違い、メーカーのソフトは、自ら選んでインストールできるので、厳しい事態の中でも、楽しんでプログラムを選んでインストールしていました。こういうとき、すでに一度わけを知っているパソコンだからこそ、要不要が分かっていて、迷わず選べます。人によっては、そういうのを一切入れないという人もいますが、まあ楽しみで多少のゲームなんかがあったところで構わないと思いました。
 ――よいこともあったのです。ハードディスクの残りの容量が、以前の2倍近くに増えたのです。この後、さらにソフトを組み込んでいっても、まだ1.7倍以上残っていますから、これはむしろ、大掃除してよかったかな、などとも思ってみました。
 リフォームしてみて、新しい家に荷物をすっきりさせて入れていく気持ちです。レジストリ的にも、ソフトを以前よりも整理して並べて収納したりして、悪くなとと思っています。
 それにしても、時間がかかる。
 毎週一度、日曜日の夜、CD-RWにデータをバックアップしていました。また、Dドライブにも全画像と重要文書を置いておきましたので、それらはまるごと救われました。リカバリーしたのが水曜日だったので、月曜と火曜のデータがそこからは得られませんでしたが、実パケットライトソフトで、毎日メールやニュースなどを書き込んでいましたので、外部文書については、ひとつとして失われるものはありませんでした。
 自分で書いておいた覚え書きや更新分が少し失われただけでした。
 幸運でした。

 焦ったのが、メールやインターネットの設定。
 いろいろな理由で、メールアドレスをたくさんもっているものですから、それらの設定がまた大変。ときに、パスワードを忘れるなどして、つながらずに汗を流したりしました。
 もちろん、接続の前に最初に行ったのが、ウィルス対策ソフトのインストールと、ウィルス定義の更新です。今まで更新してきたものが全部消えましたので、一度に一年分を読み込むことになりました。ダイヤルアップの立場では20分ほどかかって疲れましたが、それでもそのくらいで済みました。
 アプリケーションデータも、実はバックアップしていました。クッキーさえも。
 ですから、設定は最小限度で済みました。もちろん、お気に入りも無事に復帰しました。備えあれば憂いなし、バックアップは、こまめに、教科書どおり、しておくべきです。
 ウィルスチェックにしても、対策ソフトのための数千円で一年間安心できるのですから、この保険料を高いと考えるほうがどうかしていると思います。任意保険に入らずに車を運転することが、もはやありえない(あってはならない)ように、セキュリティあってこそ、の通信であるように思います。
 Windows Updateもすぐに実行です。これも、ちまちまと更新していた分が一度に消失したので、大きなファイルをダウンロードしなくてはなりませんでしたが、それも40分とかからずに済みました。
 このUpdateは、していない人が意外と多いらしいのですが、マイクロソフト社のメーラーのセキュリティホールを塞ぐためのものでもあるという話なので、最近のウィルスの感染も、Updateだけでとりあえず防ぐ場合があるといいます。
 こうしたことをまず行って、それから日常のメール受信やニュース集めが再開されていきました。

 さらに困ったのが、細々としたフリーウェア。雑誌のCD-ROMから読み出してインストールしたプログラムは数知れません。それらを使って作成した文書などもあるため、再び読み込んでおかなければなりません。
 で、そのフリーウェアは、いったいどこにあるのだ?
 一応、そういったCD-ROMはまとめて保管しているものの、何十枚とある中の、どこにあったのやら……まあ、時間が許すかぎりのんびりしていけばよいので、すぐに必要な大切なものから優先して、ぼちぼち入れていくことにしました。

 というわけで、「たかぱんワイド」の更新が6月上旬にほとんどできなかった、言い訳をしてみました。
 でもほんま、セキュリティとバックアップは、いざというときのために、やっておくべきです。


このページのトップへ→

パンダ          


つぶやきにもどります