本

『絵本・小さいことにくよくよするな!』

ホンとの本

『絵本・小さいことにくよくよするな!』
リチャード・カールソン著
小沢瑞穂訳・大石暁規絵
サンマーク出版
\1365
2004.11

 同じ題のベストセラーがあった。「しょせん、すべては小さなこと」というサブタイトルが光っている。
 心の癒しというものが流行り始めてから久しいが、その間、ヒーリングという言葉も交えて、どうかすると怪しい思想も世間に広がるような傾向もある。どこか宗教めいたメッセージが、実はただの偏見に始まっているということも、ありうることである。
 それはともかく、癒されるから、こうした本がよく読まれたのだということが実感できた読後感をもった。しかもこれは「絵本」と銘打っているので、頁の半分には、どこか抽象的な、不思議な顔がちょこまか出てくる独特の画面が落ち着いている。それがどんな意味であるのかを問うのは、たぶん意味がない。
 大きな活字で組まれた短いメッセージが、右の頁にセンタリングされている。
 今をどう生きるか問いかけ、今ここから幸福を感じるコツを紹介し、ついには生活が愛で満ちるための方法を提示する。頁が進むのは、この段階を昇っていくこととなっている。
 実に清々しい。短く読めるのもいい。絵の醸し出す雰囲気も何とも言えずよい。
 私も、「くよくよ」とは違うかもしれないが、小さなことをよく問題視している。世の中のすべてにそう敏感でいるのも疲れるが、私に気づいた危険信号を指摘するということは、一つの役割だと考えている。そんな私でも、この本にあることの幾つかをすでに実践していることを発見した。人間、誰も同じような逃れ場を作ろうとするものなのかもしれない。
 毎日どこかを開いてみたい本である。




Takapan
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