本

『家族で楽しむ 日本の行事としきたり』

ホンとの本

『家族で楽しむ 日本の行事としきたり』
石田繁美編
ポプラ社
\1680
2005.8

 美しい写真と、飽きない程度に詳しい解説が魅力。いや、魅力はそこかしこにある。日本の伝統行事にまつわる料理のレシピがあるとなると、ちょっといいな、と思う人も増えるはず。
 行事の由来も、不必要に歴史的に立ち入らず、一言で誰に説明しても「へぇー」で終わる程度の簡潔な説明が施されている。つまり私たちの今風の感覚に合うものではないかと思うのだ。
 それにしても、詳しい。かなりに蘊蓄を傾けることができる内容である。
 こういうとき、私が必ず試すことがある。それは、キリスト教に関する行事がどう説明してあるか、ということである。イースター、クリスマスが的確に説明されているか。母の日、父の日はどうか。もしかすると、ハロウィンがキリスト教の祭、などと書かれているような間違いがないかどうか。
 もちろん、福音目的の本ではないから、その内容にも深く立ち入らなくてもいいが、たとえばネットの中では、この手の説明にかなりの思いつきや偏見が伴うことが多く、誤った情報が多々見受けられる。
 さて、この本は、その点的確であると言ってよいと思われる。となれば、全般的に、かなり信用がおけるということにしたいが、如何であろう。
 ただ物知りになるばかりではない。衣食住から冠婚葬祭に至るまで、生活のあちこちで役立つことになることが記されている。これは一家に一冊、と呼んでも差し支えない本であろう。




Takapan
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