『心がぽかぽかするニュース』
日本新聞協会編
文藝春秋
\1000
2006.8
2004年から日本新聞協会で HAPPY NEWS キャンペーンが始まった。「しあわせにしてくれた記事」を読者が推薦するのである。
2005年度の作品を集めた本を、このようにして手に取ったというわけである。
新聞では、なかなかこうした記事に出会えない。どうしても、事件性をもつものや、悲観的な内容の記事が引っ張っていく。だが、読者をほっとさせたい、あたたかなニュースを提供したい、という願いをもつ記者も少なくない。いや、基本的にどのライターも、ハッピーなニュースを届けたいと望んでいるに違いない。それが、現実には難しいということだ。
ここで、その心温まる記事を紹介してしまうのは、なんだか惜しいような気がする。
読むたびに、ほっかりとした気持ちが与えられ、ようし、と新たな一歩を前進させたいという勇気が湧いてくる。そんな本である。
さらに次が募集されている。こうして年々、新たな喜びが見出されていく。続けられてほしい企画である。