本

『なんにでも「ありがとう」』

ホンとの本

『なんにでも「ありがとう」』
迫登茂子
講談社
\1,500
2003.11

 70歳を越えた著者は、月に一度、食事を交えて、感謝な出来事を語り合う会を続けている。教師経験のあるこの方、子どもたちには、無料奉仕のごとくにして勉強を教え、人にもさまざまなアドバイスを送り続けている。
 心が洗われるような本である。
 最近、こうした本がよく登場する。本の中には、人をけなしたり非難したりするタイプのものもあれば、よいことばかり見つけようとするタイプのものもある。どちらも、世の中には必要なのだろうと思う。片方がもう片方を排除するようなことはすべきでない。
 何事にも感謝。その気持ちで、誰もがいられたら世の中平和である。
 それは、自分にこそ言い聞かせられるものなのであって、他人に強いるような性質のものではない。
 ただ言えるのは、こんなふうに生きている人自身が、「幸せ」なのだろう、ということ。他人に不平不満ばかりぶちまけて、他人を改造しようと模索するばかりの人よりは、他人に感謝しながら毎日を生きているほうが、やはりよほど「幸せ」なのだろうと思う。




Takapan
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