『ジョーク・ユーモア・エスプリ大辞典』
野内良三
国書刊行会
\3,800
2004.1
ジョークが704集められた辞典。辞典と言いながら、実は検索の方法がない。項目は、タイプや内容ではなく、そのジョークに付けられた任意のタイトルを五十音順に並べたものである。索引もない。何かを探したいと思っても、ほとんど探す方法がないのである。
もうこれはひたすら読んで笑うしかない。最初から順に読めば一番いいのだろうが、たぶんに開いたところからしばらく読むということになる。いつも同じ頁が開けてしまう。
どれがジョークで、どれがユーモアで、どれがエスプリか。そんな区別も何もない。読んで判断するしかない。ブラックものも、猥褻なものも、入り乱れて並んでいる。子どもには見せられまい。
このように、調べるためには役立たない本でしかないのだが、不思議なもので、ついつい開いてしまう。長いものもあれば、短いものもある。
社長が「給料を上げてやることができない」と言えば、社員が「いいですよ。でも、もっとたびたびください」と答えるのには、くすりと笑ってしまうし、こうした詭弁は政治の答弁でもあったような気がする、と思えたりする。
夫が「この帽子をかぶるとアホに見えるが、どう思う?」と妻に訊くと「とってもよくお似合いよ」と答えた。それだけの文で、つい微笑んでしまう。
ショートコント流行りのお笑いの芸人たちは、こういうのを利用してはどうだろうか。それにしても、漫才にストーリーが感じられなくなってきたのは、読解力や読書離れなどの影響があるのだろうか……。