本

『絵本・子どもの本 総解説』

ホンとの本

『絵本・子どもの本 総解説』
赤木かん子
自由国民社
\1995
2000.8

 時代と共に内容も変わってくるものでもあるゆえ、これは第4版である。初版が1995年ということは、ほぼ毎年改訂されているということになる。
 それほどに、絵本の世界は新しい、いいものが生まれてくるということかもしれない。
 赤木かん子さんは、ある方に教えて戴いたが、子どもの本の紹介にかけてはぜひ気にかけておくべき存在で、クセのある評論の仕方をなさるが、子どもの気持ちを優先するその感性は、やはりこのスタイルでなければ表現して伝えることができないだろうな、と思わせる。
 少なくとも、私が漠然と子どもと本について考えていたようなこと、抱いていた印象というものと、重なる部分が多い。そんなわけで、この専門家の「言いなり」になって、勧められる絵本を図書館で探してみた。
 すると、やっぱり「当たり」だった。
 図書館で、これはいい、などと紹介されている棚の絵本を見ても、私は食指が動かなかった。本当にこれ、子どもたちに面白いかな、という感じがしてならなかった。だが、赤木さんが、いい、と書いているものは、私が開いても、それらの本とは違う輝きを、何か有していると言えた。
 これは役に立つ。ここから探せば、よい本に巡り会える可能性が高い。しかも、その本の内容や聞かせどころその他、ばっちり紹介してある。
 喜んでいるうちに、ふと思った。はたして、この「ホンとの本」は、そのような役割を果たしていると言えるのだろうか。こんな本の紹介ができなければ、意味がないような気がしてきた。これは、きついことになった……。




Takapan
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