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『パソコン・ネットの秘密』

ホンとの本

『パソコン・ネットの秘密』
工学社/\2500+/2023.7.

「I/OBOOKS」ということで、懐かしい響きがする。パソコンが初めて一般に出回ったとき、私はそこにいた。性能からすると格段に幼稚な製品なのだが、奨学金を集めて飛びついた。夢中になった。そのときにガイドになったのが、「I/O」社の雑誌だった。
 ここに、「知ってるつもりで実は知らない?」などと誘い文句がタイトルの上に付いた、魅力的な本が登場した。2023年現在のコンピュータの状態で書かれてあるので、やがてすぐに古くなるかもしれない。しかし、書かれてあるのは、コンピュータの基本的な構造なので、流行のものを集めているわけでもないし、商品解説のようなものではないから、しばらくは大丈夫のようだ。
 とにかくこれは、全部理解できるのは、よほどの専門家であろうと思われる。私ときたら、気楽に、SDカードの選び方とか、アップデートの仕組みだとかを覗いてみようか、と開いてみただけである。とてもじゃないが、追いかけることすらできなかった。
 しかし、時折聞くような言葉の意味や、パソコンの表示に出てくる記号の意味などに、少し近づけたかもしれない、とは思う。
 特に関心があったのが、Wi-Fiである。マンションは少し拙いとか、窓際に置けとか、使い方の注意書きはずいぶん読んでいる。しかし現実に、途切れることもあるし、奥の部屋までの電波の弱さはもう少し頼むよ、と言いたくなる。それは、部屋の仕切りや部屋の中の物の影響があるのだといい、ちょっとしたケーブルでも障害が出るのだという。
 プライバシーへの配慮からすると、外部ではWi-Fiを切っておくほうが、やはり安全なのだそうだ。面倒くさくていまは切り替えをいちいちやっていないが、最初の頃そうしていたことを思い出す。初心に返ろう。
 廃棄するときのデータ処理の仕組みも専門的に話してある。コードの巻き方も、安全上は大きな問題である。かと思うと、「規格」とはどういうことか、どういうものがあるのか、詳しく話が続くところもある。
 USBメモリについては、少々苦労している。私の使用法は、おもにバックアップである。だが、あるとき突然、使用できないとの表示が出て、結局フォーマットし直すことになり、再び長時間をかけてバックアップをやり直すということが何度かあった。もちろん私が安物を使用しているためだろう、とは思うが、安いにしても、それなりに量販店に出回っているものである。個体差もあるのだろうが、時折あまり信用できないものに当たることがある。
 本書では、こうしたメモリやカードについては、国内産の純正品を推薦している。やはり質の悪い海外製があるのだという。ただ、何にしても高ければよいかというとまたそうとも限らないらしい。SDカードが登場して何年か経って、microSDカードも登場する。が、いまや後者のほうが主軸になっているのだという。
 その他、文字化けの起こる訳や、予測変換で不思議なものが出る理由など、興味深い話題も続く。
 ところどころ、自分がパソコンと付き合っていて、よく考えて見ればどうしてだろう、というところに、光が当たっていることが分かればよい、という程度にしておけばいい。専門家は、これらはとうにご存じなのだ。プロには当たり前、素人には難しすぎる、そんなレベルの本だが、価格はなかなか高価である。果たして、割に合う出版だっただろうか、と変な心配もする。




Takapan
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