聞き従わない者が集められる
チア・シード
イザヤ43:1-7
イスラエルは主の声に聞き従いませんでした。これは純然たる事実です。主が告げられたから、それをようやく認識したのか、それとも自ら覚っていたのか、ここは問うても仕方がないことかもしれません。少なくともイザヤの口を通して、イスラエルの民が問われていたことは確かです。否、この私が問われていたことを知らなければなりません。
従わないのは、読者よ、これを聞く者よ、おまえではないのかね。「しかし」とイザヤは切り返します。主はあなたを創造した。その方が今言うのである。恐れるな。贖った。名を呼んだ。お前は、主のものだ。主は、絶望的な禍の中にも、共にいます。水も火も、おまえを損なうことはない。主はこの世の悪や禍から一線を画して立ち上がるでしょう。
その主が、おまえを救うのだ。なんと力強い慰めでありましょうか。思いがけず寄せられた、限りない恵みでありましょうか。主の目に尊いと見られる者は幸いです。価のない者が値打ちづけられるなど、人間の側からは、何も決める権限などないのです。いま私たちは、人間のほうが、神を値踏みしようとしてはいないでしょうか。
ばらばらのイスラエルが、いま世界各地から神に呼ばれ、集められようとしています。主の言葉は必ず成就します。主が呼ぶからには、必ず集められます。主が言葉にしたのなら、それは現実と同一だからです。主の名を以て呼び集められる民は、幸いです。主の栄光のために必要な者として創造され、育まれた者と認められたなら、この上ない幸福です。
恐れるな。主がつねにすでにそこにいます。しかし、共にいて、おまえを救うと言うのです。これでもか、というほどに、力強くぶつけられるそれらの言葉に、私たちは、むせび泣くよりほかにありません。それほどに、感動する以外、人間に何ができるというのでしょう。それとも、自分には何の罪もないのだ、という蛙の面でいるつもりでしょうか。
かつて自分を苦しめた敵ですら、遂に「身代金」として罰を受けるために、差し出されるのだといいます。となれば、呼び集められたイスラエルは、人類のすべてだというわけではないことに、気を留めておきましょう。単純に、人は皆救われる、という構図を、聖書は用意しているのではないことを、知るべきです。
